【現役大学職員人事部が思う】通過しやすい志望動機・落ちる志望動機

大学職員

【現役大学職員人事部が思う】通過しやすい志望動機・落ちる志望動機

正直に言います。

今年、エントリーシートを約300件チェックしました。

そのうち、「これは面接で会ってみたい」と思った志望動機は、両手で数えられる程度でした。

残りは——正直、ほぼ同じに見えました。

「教育に携わりたいから」「学生の成長を支えたいから」「社会貢献できる仕事がしたいから」。どれも悪くない。でも、どれも同じ。
しかも最近は、おそらくAIで作成したと思われるものが多く、文章として上手いのに個性がゼロという不思議な現象まで起きています。

これ、めちゃくちゃもったいない。

この記事では、採用側の人間が「こういう志望動機は通る」「こういうのは落とさざるを得ない」というリアルな話を、包み隠さず書きます。就活エージェントでも予備校でもなく、実際に選考に関わっている人間の言葉として読んでください。



① まず知ってほしい「選考の現実」——300件を見て感じたこと

最初に、選考の現場がどういう状況かを知ってもらいたいです。

大学職員の採用は、一般的に倍率が高い。人気の大学ならば数十倍になることもあります。つまり、エントリーシートの段階でほとんどの方がふるいにかけられるわけです。

私がチェックした約300件の中で、第一印象として感じたのはこれです。

「みんな、同じことを書いている」

これは批判ではなく、構造的な話です。就活情報サイトを見れば、大学職員の志望動機として「推奨される書き方」が山ほど出てくる。AIに「大学職員の志望動機を書いて」と頼めば、それなりに整った文章が返ってくる。

だから、みんな似てしまう。

ただし、選考する側は毎年何百件という「似た文章」を読んでいます。そこに「あ、この人は違う」と感じる一文があると、それだけで記憶に残る。

その「一文」を持っている人が、通過していきます。


② 落ちる志望動機の共通パターン5つ

実際に「ちょっと厳しいかな」と感じたパターンを正直に書きます。心当たりがある方、今すぐ見直してください。

パターン1:「教育に興味があります」だけで終わる

大学職員を目指す人が「教育に興味がある」のは、そうですよね、という話です。

問題はその先。「なぜこの大学の、この職員という形で、教育に関わりたいのか」が書かれていないと、どれだけ丁寧な文章でも「フワッとした人」という印象になってしまう。

教育に興味があるなら、教員を目指せばいいとも言える。職員という選択肢を選んだ理由が、志望動機の核心にあるはずです。

パターン2:大学のパンフレットを読んだだけの「研究」

「貴学の〇〇という取り組みに感銘を受け……」という書き出し、非常に多い。

でも正直、ホームページやパンフレットに載っている内容だけを根拠にしている場合、深掘りすると詰まってしまう方が多いのです。

「その取り組み、具体的にどう感じましたか?」と聞くと、「あ……えーと」となる。面接まで進んだとしても、そこで失速する。

志望動機は、面接への「布石」でもあります。書いた内容については必ず聞かれると思って書くこと。

パターン3:安定志向が全面に出ている

「安定しているから」が本音なのはわかります。むしろ正直でいい。

でも、志望動機としてそれを前面に出されると、「うちじゃなくてもいいのでは?」となります。

安定を求めている≠その大学でないといけない理由、なので。選考では「なぜここか」を見ています。安定は条件のひとつかもしれないけれど、理由にはならない。

パターン4:「学生を支えたい」が抽象的なまま

これもよく見ます。「学生の成長を支えたい」「学生が安心して学べる環境をつくりたい」。

方向性は正しい。でも、「具体的に何をして、どう支えたいのか」が書かれていないと、実行力が見えない。

学生支援でも、就職支援でも、国際交流でも、総務・財務でも——大学職員の仕事は多岐にわたります。自分が何に関わりたいのか、少しでも具体的に書いてある方が、解像度が高い人だという印象になります。

パターン5:文章は綺麗だけど「書いた人が見えない」

これが最近一番増えているパターンです。

文章として正しい。論理構成もしっかりしている。でも、読んでも「どんな人なのか」がまったく浮かんでこない。

これがAI生成文書の特徴でもあります。後ほど詳しく書きますが、「綺麗すぎる文章」は逆に警戒されることがあります。


③ 通過しやすい志望動機の「3つの条件」

では逆に、「この人に会ってみたい」と思う志望動機にはどういう特徴があるか。

私が感じる3つの条件を書きます。

条件1:「なぜ職員か」が自分の言葉で書かれている

教員ではなく、民間企業でもなく、「大学職員」という形で関わりたい理由。

これが自分の経験や考えから出た言葉で書かれている志望動機は、それだけで上位に入ります。

たとえば、「学生時代に就職支援のスタッフにお世話になり、その人の働き方を見て職員という仕事を知った」とか。「ゼミの研究が行き詰まったとき、教務の職員さんに制度の抜け道を教えてもらって救われた」とか。

小さいエピソードでいい。でも、実体験から来た言葉はちゃんと伝わります。

条件2:「この大学でないといけない理由」が1つある

どの大学にも当てはまる志望動機は、採用する側からすると「他の大学でもいいんじゃないか」と見えてしまいます。

「この大学だから応募した」という根拠が、1つでもあると強い。

卒業生なら実体験がある。在学中のエピソードを絡めれば自然に「ここでないと」が生まれます。他大学出身の方は少し工夫が必要ですが、オープンキャンパスに参加した、実際にキャンパスを訪問した、特定の取り組みについて自分なりに調べた——そういう「行動の証拠」が志望動機に含まれているだけで、印象が変わります。

条件3:「一緒に働いたらどういう人か」が想像できる

志望動機は自己PRと違うものですが、読んだときに「この人がチームにいたらどういう存在か」が少し見えると、選考側の興味が増します。

几帳面な人なのか、学生と距離が近そうな人なのか、数字や管理が得意そうな人なのか。

キャラクターが伝わる志望動機は、読み手の記憶に残ります。


④ 独自の体験をどう書くか——具体的なコツ

「体験を書いてって言われても、特別なエピソードなんてない」という声をよく聞きます。

でも、特別じゃなくていいんです。

大事なのは「本人にしか書けない視点」があるかどうか。

体験を掘り起こす3つの問いかけ

志望動機を書く前に、自分にこれを聞いてみてください。

問い1:「大学」という場所に、感情が動いた瞬間はいつですか?
感動でも、困惑でも、感謝でも、怒りでも何でもいい。喜怒哀楽のどれかが動いた瞬間が、エピソードの種になります。

問い2:大学在学中または就活中に「この仕組み、良いな」「このサポート、助かった」と思ったことはありますか?
これが職員の仕事への共感につながります。意外と、何かあるはず。

問い3:自分の強みや性格と、大学職員の仕事の「どこ」が合っていると思いますか?
漠然と「合っている」ではなく、具体的な業務イメージと接続させてください。

この3問に素直に答えてみると、あなただけの「材料」が出てきます。それを志望動機に組み込むだけで、一気に個性が出る。


⑤ 実際に響いた志望動機のポイント(例つき)

具体的なイメージを持ってもらうために、「こういう要素が入っていると刺さった」という例を挙げます。実際の文章の再現ではなく、エッセンスを抽出したものです。

刺さった例① 失敗体験から職員の仕事を知ったパターン

「学生時代に留年の危機があり、そのときに教務職員の方が個別に時間を取って対応してくれた。あのとき救ってもらった体験が、自分もその側に立ちたいという気持ちの出発点です」

ポイントは、「自分が助けられた体験」から「助ける側に立ちたい」という流れが自然なこと。しかも留年の危機という、ちょっと恥ずかしいかもしれないエピソードをあえて出している。その誠実さが好感につながりました。

刺さった例② 大学という「場」への愛情があるパターン

「就職活動中、別の企業のES対策をしているとき、ふと自分が一番生き生きしていたのは大学のキャンパスにいる時間だったと気づいた。それが、大学に関わる仕事を本気で考え始めたきっかけです」

これ、シンプルだけどすごくいい。「なぜこの業界か」の原点が、リアルな自己観察から来ている。作られた言葉じゃないのが伝わってくる。

刺さった例③ 具体的な業務イメージがあるパターン

「国際交流部門でのインターン経験を通じて、留学生と日本人学生の間にある見えない壁を感じた。その壁を取り除くような仕組みづくりに、職員として関わりたいと思っています」

インターン経験という行動の証拠があり、そこから感じた課題意識があり、職員として何をしたいかが具体的。この3点セットが揃った志望動機は、非常に強い。


⑥ AIで作った文章が「バレる」理由

これ、書くか迷ったんですが、正直に話します。

今年の選考で、「この文章、おそらくAIで生成したものだな」と感じるものが増えました。

別にAIを使うこと自体を責めているわけではありません。ツールはツール。でも、問題は「AIが書いた文章をそのまま出している」場合です。

どこで気づくか。

・語尾のパターンが均一すぎる
「〜と考えます。〜と思います。〜を目指します。」の繰り返し。

・どこにでも当てはまりすぎる
どの大学に出しても通用する内容で、固有名詞がほぼない。

・「熱量」が感じられない
文章として完成しているのに、不思議と読み手に何も残らない。

そして何より——面接で「志望動機に書いてありましたが……」と聞いたとき、言葉に詰まる方が多い。

自分で書いた文章なら、すらすら話せるはず。でも、AIが書いた文章を「自分の言葉として」話そうとすると、そこで齟齬が生まれます。

AIはあくまで「たたき台」として使うのが賢い使い方です。AIが出した骨格に、自分の経験と言葉を肉付けする。そのプロセスをサボると、結果的に遠回りになります。


まとめ——あなたの言葉で書いてほしい

長く書いてきましたが、最後に一番言いたいことをまとめます。

約300件のエントリーシートを見て、私が確信したことがあります。

それは——「上手い文章」より「本人の言葉」の方が、ずっと伝わるということ。

文章がちょっと拙くてもいい。構成が完璧でなくてもいい。それよりも、「なぜ自分はこの仕事に就きたいのか」という問いに、自分なりに真剣に向き合った跡が見える志望動機は、ちゃんと伝わります。

もう一度整理すると——

  • ✅ 「なぜ職員か」を自分の経験から語れているか
  • ✅ 「なぜこの大学か」の根拠が1つでもあるか
  • ✅ 読んだ人に「どんな人か」が少し見えるか
  • ✅ 面接でそのまま話せる内容か
  • ❌ AIや就活サイトの文章のままになっていないか

就活は、自分を売り込む場所ではなく、「一緒に働けるか」を確認し合う場所だと思っています。だから、取り繕った言葉より、本音に近い言葉の方が選考を通過しやすい。

あなたにしか書けない志望動機が、必ずあります。

それを見つけるのに、この記事が少しでも役に立てたなら嬉しいです。

選考の現場から、応援しています。


📌 「参考になった」と思ったら、就活中の友人にシェアしてもらえると嬉しいです。同じ悩みを抱えている人に届きますように。

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